バチカン Vatican Vaticanæ
バチカン Vatican Vaticanæ
64年のネロ迫害で殉教したペテロの墓があるとされるバチカンは、ローマ=カトリック教会の総本山である。756年にフランク王国ピピン3世がラヴェンナ地方を寄進したことが教皇領の始まりであった。その後教皇は皇帝に対して権威を強め、13世紀初頭のインノケンティウス3世の時代に絶頂を迎える。しかし、中央集権を進める国王により教皇権は衰退、1309年に教皇庁はアヴィニョンに移転させられてしまい、1378年に教会は分裂する。
教皇領はその後も存続するが、1870年、イタリア統一を目指すヴィットーリオ=エマヌエーレ2世は教皇領を占領、イタリア王国の一部とした。1929年、ラテラン条約により和解、バチカン市国として独立し、現在に至る。
1984年に世界遺産登録。
教皇領はその後も存続するが、1870年、イタリア統一を目指すヴィットーリオ=エマヌエーレ2世は教皇領を占領、イタリア王国の一部とした。1929年、ラテラン条約により和解、バチカン市国として独立し、現在に至る。
1984年に世界遺産登録。
サン・ピエトロ大聖堂
St. Peter’s Basilica
Basilica di San Pietro in Vaticano
もとは聖ペテロの墓の上にコンスタンティヌス1世により330〜390年頃に建造された。現在見られるものは、1506年に教皇ユリウス2世によって改築されたもの。この大改築はブラマンテやラファエロ、ミケランジェロなどのルネサンスを代表する建築家によって進められ、1626年に完成した。
この莫大な改築費を捻出するために、1514年教皇レオ10世は免罪符を販売、それに反発したルターによる宗教改革を引き起こすことになる。
バチカン宮殿
Apostolic Palace
Palazzi Vaticani
アヴィニョン補囚後の教皇の住居。現在一部は美術館として公開され、1481年建造のシスティーナ礼拝堂も見学できる。ミケランジェロ作の天井壁画『天地創造』と大祭壇画『最後の審判』は必見。また、1506年に発掘されミケランジェロに影響を与えたとされるラオコーン像も展示されている。
- 世界遺産 『バチカン市国』
- 場所 41°54′23″N,12°27′14″E
- HP http://mv.vatican.va/ (伊・英・仏・蘭・西・葡語)